Making-2

メイキング2


『Wing notes』ができるまで 

 どうやらみんなのうたを思わせる、楽しい民族調曲を作ってみたかったようです。
 この時点ですでに、フリーサイズはストーリーを重視した曲を作る、というきまりごとが出来ていたので、絵本のような物語をそのまま動画にしてみました。
 その結果、曲は過去最短の二日間で出来あがったにも関わらず、描いたイラストの数は過去最多となってしまい、結局完成までに時間がかかってしまいました。
 白鴉とともに喫茶店にこもって、けらけら笑いながら絵コンテを作っていたことは、今となってみればなかなかに良き思い出です。


@キャスティングについて
 それはいつかの昔、私がいつものように週刊UTAUランキングを見ていたときのこと。
 『追憶のカムパニルヤ』のすぐあとに登場した、『はるかぜ』という曲に私は耳を奪われました。

 「なんっっっじゃこのすんばらしい声は―――――ッ(;゚Д゚)!」

 ※ちなみに汐日は、『崖の上のポニョ』を歌う大橋のぞみちゃんの姿に、思わず涙を流してしまうほど子供の声が好きです。
 このときぱみゅさんの声を聞いてからというもの、今は叶わずともいつの日か、なんとかしてぱみゅさんの曲を作ることができないかな、という思いが心のどこかにあったような気がします。

 そんな折、突然私たちのもとへ舞い込んできたのが、遊音コウタくんのお誕生日企画のための、オリジナル曲制作のお仕事というものでした。
 なんとなんと、コウタくんの中のお方・フユネコさまが、フリーサイズの世界観でコウタくんのオリジナル曲を作ってくれないか、とご依頼を寄せてくださったのです。
 ありがたすぎるやら恐縮すぎるやら、そのときはとにかく今までこんな経験は一度もなかったので、心臓バックバクのプレッシャーパニックだったのですが、とにもかくにも、ここまで来てようやく汐日の頭の中には、ぱみゅさん(妖精さん)とコウタくん(少年)の物語が少しずつ浮かんで来たのでした。

A衣装設定について
 すると、我らが衣装担当の白鴉が、「妖精と少年つったらゼルダじゃね?」とかおもしろいことを言いだして(笑)、急遽集まった喫茶店にて、リンクっぽい衣装を描いて渡してくれたのでございます。

【デザイン画(by.白鴉)】




【実際のイラスト(by.汐日)】


 なんつうか、白鴉殿が描くとかわいいかわいい天使のような少年になるのに、どうして私が描くとただのガラの悪い中坊くんみたいになってしまうのか。お育ちのちがいかの??
 とにもかくにも、こちらをもとに物語を書いて、喫茶店で動画の構造をいっしょに考えてました(無駄に爆笑しながら)
 だがしかし、今更絵コンテ見返したらいろいろとひどかった。
 ぱみゅさんが四つ葉のクローバーをgetしたところなんか、崖の上で「とったど―――――!」って叫んでるぱみゅさんが描いてあって、となりに「崖の上のぱみゅ」って書いてある。
 結果、動画の中身もところどころ、笑うべきなのか泣くべきなのかよくわからないことになりました。

A曲について



 Aメロだけなんだか他と比べてメロディが不思議なのは、高校生の時に作った初めてのオリジナル曲をアレンジして使ってみたからです。
 当時はこういう意味のわかんない曲に無駄にハマっていたらしい(汗)
 また、今回はタイトルもなかなかいいものが思いつかなくて(いつもはわりと一瞬で思いつくのですが)、ウワアアアと混乱した挙句つけたらそのまま採用されてしまったという……。
 それなりに一生懸命考えたんだけど、英文法があやしくてならない。
 そこで、なにか他の意味とかぶってないかなぁと不安になり、さっそく「ウィングノーツ」と入れてグーグル先生で検索をかけてみたところ、一番上の段に「東北大学 ウィンドノーツ」が出てきて一瞬白目をむきました。
 あの方々はそんな名前のサークルに所属していたのか!!Σ
 瞬く間にして頭の中にリフレインする名台詞の数々。「悪いねぇ、へぼパイロットで」(※元ネタを知らない方は、YOUTUBEで『鳥人間』って検索かけるといいと思う)
 大丈夫、落ち着いて! 相手は「ウィンドノーツ」よ! アナタ「ウィングノーツ」、アノヒト「ウィンドノーツ」。ダイジョウブゼンゼンモンダイナーイ!
 別にかぶってたらいやだったってわけじゃないよ。リアルタイムで見ててウォオオって燃えたくらいなんだから、大好きでしたよ鳥人間。うん、大好きだなんだ。

 そんなこんなで話が大幅にそれました。いかん、曲のプロモーションをするつもりが、いつの間にかページの大部分を鳥人間様に占拠されておる。
 とりあえず、二作目の『ワンダーランドでつかまえて』では、「町中のお祭りさわぎ」を楽しんでるリア充カップルを描きましたが、今度はそれに押しつぶされそうになってる男の子が、かつて生き別れた天使ちゃんによって、そっと背中を押されるお話を描きたかったみたいです。
 最初から素直にこんなかんじの宣伝をすればよかった。

Bクロスオーバーとか。
 動画全体の舞台は『ワンダーランドでつかまえて』の街と同じ街だという設定です。
 『カムパニルヤ』チームと『揺蘭歌』チームは、パラレルワールドからこんにちは。(あっさり)
 いずれにせよ、四作品ともに共通しているのは、「歌」そして「物語(御伽噺)」というキーワードです。

1)『追憶のカムパニルヤ』
「歯車は詠う」「それはそれは 麗しい御伽噺(おはなし)」
2)『ワンダーランドでつかまえて』
「まだ見ぬ不思議な物語(おはなし)」
3)『揺蘭歌』
「かの人のもとへこの唄を」「二人を分かつのは哀しき御伽噺(ものがたり)」
4)『Wing notes』
「きみの近くで遠くで 歌いながら」「海原へと続くきみだけの物語(おはなし)」

 基本的に悲劇(民族調曲)においては「御伽噺」、喜劇(みんなのうた)においては「物語」の字を使うという勝手なこだわりがあります。
 あとは、『Wing notes』に登場するルナさんが「かっぱえびせん」の袋を持ってたりだとか、あほないろんなことしてますがまぁその辺はどんまいだ(笑)

 とにもかくにも、そんなかんじで今作の解説を終わりにいたします。
 ちなみに私はコウタくんを描いてる間、ずっと「下まつ毛」と「中学二年生」という単語しか発していませんでした。(※下まつ毛は私の勝手な趣味です、念のため)




 

 

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